[ 大曲納豆汁 ] 伝えてゆきたい郷土の食文化の素晴らしさ、伝統の家庭料理の美味しさ
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我ら誇るべき母親の味。

納豆汁の街プロジェクト 「納豆汁で大仙を元気に!」

納豆発祥の地

秋田県南地域は糸引き納豆発祥の地の伝説があります。納豆発祥の伝説は各地に種々あり、決定的なものではありません。
納豆自体は縄文時代に中国大陸から米・大豆が伝来してきた頃には食されていたのではないかと言われています。納豆が文章として記録に残っているのは11世紀半ば頃に藤原明衡によって書かれた『新猿楽記』中にあり、好物として『塩辛納豆』を記載されています。塩辛納豆とは麹菌で発酵させ、乾燥熟成させたもので、中国では紀元前2世紀の遺跡からも発見されています。中国では今でもトウチとして中華料理の食材として好まれています。
現在一般的になっている糸引き納豆は、その後に日本独自で作られたものであり、秋田県に残されている糸引き納豆発祥の伝説は、後三年の役(1083ー1087、八幡太郎源義家と 清原家衡・武衡との壮絶な戦い)に於いて、『農民に煮豆を俵に詰めて 供出させたところ、数日を経て香を放ち、糸を引くようになった。これに驚き食べてみたところ、意外においしかったので食用とした。農民もこれを知り自らも作り後生に伝えた』という伝説です。

寒さ厳しき冬を生き抜くために工夫された塩蔵と発酵の食文化

大曲の納豆汁に入れる具材は『山菜』と『キノコ』が特徴です。お肉は入れず、全て植物質の材料を使います。四方を山に囲まれた広大な仙北平野は車で20分も走れば、旬の山菜やキノコを取ることが出来る山々に恵まれた山菜の宝庫です。今でもシーズンになると家族・仲間で山に入り、山菜・キノコ取りを楽しみます。
一年の内、春・秋の限られた旬の時期に採られる山菜やキノコは塩蔵にされ、また下茹でして缶詰にされ、各家々で保存されます。長期間に渡り少しずつ使用していくことから厳しい冬でもその食卓は豊かです。
この地は発酵文化が盛んであることも特徴に上げられます。酒、味噌、醤油、漬け物、水産加工品など多くの名物食材は発酵の恩恵を受けています。長い年月をかけて成就された発酵の文化は私たちの大きな財産であります。

納豆汁は我々のソウルフード

納豆汁は山形県北部から秋田県と、岩手/青森県の一部の地域で昔から愛されている家庭料理・行事食です。各々の地域や家庭によって入れる具材、調理方法(特に納豆のすり方)は多種多様で、それぞれに強く深いこだわりがあります。地域と家庭の伝統的な食文化です。
地域や家族のつながり・絆が以前より薄れてきた現代、行事食として、家庭料理として、納豆汁は素晴らしい食文化とコミュニケーションを私たちに提供し続けてくれます。
正に地域の食は宝であり、食はコミュニケーションの原動力となります。